地域でつくるエネルギー
掲載日:2022.04.25
首都圏では初となる本格的な洋上風力発電事業の現地を、今回三菱商事グループが事業者として決定したのを機に、改めて千葉県の銚子市に訪ねました。遠浅の沖合に2028年には31基の「着床式」洋上風力発電が稼働し、約25万世帯(千葉県全体の1割弱)分の電力を賄うことができるようになります。地域経済や雇用に与えるプラス効果を大いに期待したいと思います。(なお今後、いすみ市以南の遠浅ではない沿岸部には、五島列島で国の実証実験が成功した「浮体式」洋上風力発電の計画もいくつか出て参ります。)
まだ私たちの記憶に新しい2019年の台風15号で、房総半島は大きな被害を出し、長期間の停電を余儀なくされました。また今も続いているウクライナの戦闘状況と日本だけが陥っている低金利円安による悪いインフレとによって、化石燃料に依存する電気の経済リスクも高まっています。
「輸入に頼るエネルギーから地域でつくるエネルギーへ。」今後も起こり得る大規模な自然災害によって房総半島全域の停電などと言う事態を二度と繰り返すことなく、また国際経済情勢に振り回されることなく、輸入燃料を減らして貿易赤字の削減にもつながり、そしてもちろん発電時に二酸化炭素を発生させない、まさに理想の電力を千葉県の私たちはそう遠くない将来に手にすることができるのです。環境破壊型ではない太陽光発電を推進するのと並行して、洋上風力発電の適地に恵まれた房総半島の暮らしと産業に必要なすべての電力を、将来的にはこの洋上風力発電で賄う事は決して夢物語では無いのです。
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