【現地本部長日記】「地デジ」

掲載日:2011.07.24

まだ野党だった頃に、総務委員会で何度か質問させて頂いたのが、地上波デジタルサービス(「地デジ」)への移行に関わる問題でした。2011年7月24日にアナログ波が停まり(停波)、完全にデジタルのテレビ放送だけに移行する、ということでした。歳月が流れ、今日、その日を迎えたのです。

地デジ対応テレビの購入ラッシュがここのところ起きていたということですが、今日の切り替えに拘る必要がどこまであったのか疑問です。過去には、充分に地デジが行渡っていないということで、米国などでも実際に切り替え期限を延長しています。確かに、3.11の大災害を受けて、福島県・宮城県・岩手県の3県に関しては切り替えの期限を来年3月末に延長したわけですが、3.11の影響は全国に及んでいるわけで、購買力と購買意欲の減退を考慮すれば、全国的に期限を延長すべきだったのではないかと思っています。特に、被災者は全国に散らばって不自由な暮らしを強いられています。唯一の情報ソースがテレビというお宅が、そのテレビも映らなくなっていやしまいかと心配です。

また、国会で地デジを審議していた頃には、これは必ずしも広く認識されていなかったことですが、これまでNHK等のテレビ音声をラジオで聴くことができていましたが、地デジでは聴けなくなってしまいます。これに対しては、今年になってからも聴覚障害者の団体が遺憾の意を表明しています。デジタルになれば、様々な付加価値が生まれ、利便性も遥かに向上する、という触れ込みだった割には、基本的な社会的弱者への対策が充分にできていなかったことも残念でなりません。

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