【現地本部長日記】「小学校を訪ねて」
掲載日:2011.06.11
私がいま常駐しているのは福島県庁の5階にある、オフサイトセンターというところですが、その県庁のそばにある小学校を昨日訪ね、校長先生と色々なお話をさせていただきました。今、福島県だけではなく、日本中の子供たちの放射線被曝が心配されていますが、中でも最も線量の高い福島県の学校関係者・ご父母の方々の生の声、今の思いに耳を傾けることが大切だと考えています。今後も引き続き県内の現場の方々にヒアリングを続けたいと思います。
以下が、校長先生から今回頂いた主なご意見です:
・放射能の影響に関する保護者の意見については、100人がいれば、100の異なった意見があるほど多種多様である。
・最近、保護者向けの説明会を開催したが、保護者からは、例えば、校庭の表土の除去処分、通学路の線量の測定、除染機能付のエアコンの設置などが要望された。
・子供の健康に対する保護者の関心はきわめて高いので、ホールボディカウンターによる測定は、ぜひ進めてほしい。
・現在、校庭は使用せず、運動をする際には体育館内で実施している。プールは使用しない予定。
・今月から、福島市内の小学校の児童全員に線量計が配布予定。
・事故後、数人の児童が県外に引っ越した。もともと転勤族が多い土地柄ではあるが、夫だけ残し
て母親と子供だけ早めに引っ越すケースも多い。
・20km圏内から避難している児童も数名在籍している。近郊の旅館などに滞在している。
・福島から他県に引っ越した子供がいじめにあうケースがある。転校先、転校元の学校の先生が連携をとり、いじめをなくしていくことが重要。
・夏休みの期間に子供を県外に疎開させ、屋外で自由に活動してもらうのもひとつのアイデア。そのためには、全額でなくともいくらかの補助が必要。
関連記事
記事はありません