【かなめ日記】「世界の日本評価」
掲載日:2012.09.26
皆さんはイギリスのBBCが発表している各国の評価をご存知でしょうか?それぞれの国が、世界の人々(自国民を含む)からどう評価されているか、それを「世界に対して良い影響を及ぼしている」「悪い影響を及ぼしている」の二者択一で回答する調査です。日本は今年も「良い」(58%)が最も高いパーセンテージを得ました。二位はドイツ、三位はカナダ、その後にイギリス、中国と続きます。米国は第8位です。詳しくはこちら(英語ですが)をご覧いただければと思いますが、これを見て改めて感じることは以下の二点です。
まず、第一に、世界の多くの国は、自分たちが世界に良い影響を及ぼしていると信じている国が多いということです。例えば米国は、世界全体からの評価では「良い影響」が47%、「悪い影響」33%ですが、米国の自国民の評価ではそれぞれ67%、25%です。最も象徴的なのは中国で、世界からの評価が「良い影響」が50%、「悪い影響」が31%であるのに対して、中国の自国民の評価は何とそれぞれ86%、5%です。ロシアも相当なもので、世界からの評価は「良い影響」が31%、「悪い影響」が36%であるのに対して、ロシアの自国民の評価はそれぞれ72%、5%なのです。
この一般的傾向から大きく外れる唯一の(調査対象の)国が日本で、世界からの評価は「良い影響」が58%(世界最高値)、「悪い影響」が21%であるのに対して、日本人自身の評価はそれぞれ41%、9%なのです。この調査結果を見る限り、「日本人自身が日本国や日本人の素晴らしさを一番分かっていない」という説明もあながち俗説だとは言えません。私自身が、政務官として外国を多く訪れた時に、そのことを強く認識しました。では、どうすれば良いか?答えは簡単です。海外をどんどん訪ねることです。そうすれば、自然と日本国や日本人の素晴らしさを多く見聞きします。日本の素晴らしさを自然と再認識できるようになるのです。
第二に、調査対象の22か国の中で、日本が世界に及ぼす影響に関して、「良い影響」より「悪い影響」と回答した割合の多い国はたった二か国、つまり中国と韓国だけだという点です。しかも突出しています。中国人は日本が世界に「良い影響」16%、「悪い影響」63%と評価し、韓国人は日本が世界に「良い影響」38%、「悪い影響」58%です。その逆に、最も日本に好意的な評価をしてるのはインドネシアで、「良い影響」が77%、「悪い影響」が5%、そして意外かもしれませんが、あのロシアでも日本の評価は「良い影響」が54%、「悪い影響」が10%なのです。
大体これらは「親日度」と見ることができると思います。要は、世界の圧倒的多数の国々は大なり小なり親日国であり、そしてその数少ない例外が中国であり、それよりはかなりマシであるものの、韓国も同じく例外なのです。今、日本は隣国らと厳しい状況にありますが、圧倒的多数の国々は親日の国々であるということを再認識し、そうした親日の国々との絆をより一層強化する外交努力こそが、迂遠なようであっても最終的には国益を高める近道だと考えています。
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