【メルマガ】かなめーるvol.193

掲載日:2012.06.21

かなめーるの皆さま、こんばんは。木曜の夜、千葉の自宅にいます。私は普段は千葉から総武線の快速で東京まで通っていますが、今週は昨日まで3日も続けて東京宿泊となってしまいました。理由は、ご案内の通りの「社会保障と税の一体改革」の法案について、3党合意を受けた党内手続きのためでありました。

党内には現在も消費増税反対の意見も多く、本会議での採決も予断を許さない状況にあります。しかし、過去の増税にかかわる判断が求められたときにも、恐らくは多くの反対意見があり、「今は引き上げるべき時ではない」という一見もっともらしい主張が繰り返されたのだと思います。そして、長年、決断を先送りしてきた結果が、今日我が国の、世界で最も借金を多く抱えた国家運営、そして世界の先進諸国の中でも消費税率が飛びぬけて低いという状況を作り出したのだと思います。

税金は誰にとっても軽い方がいいには決まっています。しかし、もうこれ以上の先送りは危険水域にどんどん踏み入っていくことになると思います。日本が世界一の対外純資産国であるとか、日本の国債はほとんどが国内で消化されているとか、そういう理由で我が国の国債は暴落しないという主張も聞かれますが、しかし現実のマーケットは心理で動きます。日本の政府が、我が国の借金依存体質を改める意思を示せなければ、何が起きるかは本当に予断を許さないと思います。そうしたことが万が一にも起きた場合に、「想定外だった」とは決して言えないのです。ここは、不承不承でも、国民生活を守るために、より安全サイドの選択をしていく他はないものと考えています。

もちろん、増税が不景気を助長してしまっては元も子もありません。そのために、実際の引き上げを予定する2014年4月までに新成長戦略を具体的に推進し何としても今のデフレ経済にピリオドを打つこと、そして、もう間もなく実現する議員定数の削減をはじめ、引き続き行政改革・政治改革を徹底的に前へと進めること、この二つに引き続き全力投球することはいうまでもありません。そしてもちろん、増税分が全て社会保障制度の持続性を高め、さらに充実させていく目的のみに充てられる、この点も強調しなければいけません。

欧州の多くの国で、消費税(付加価値税)は20%を超えています。なぜ国民はそれでも納得しているのか?なぜ、そうした高い税率を受け入れているのか? 要は、負担も大きいが、暮らしの安心、保障も大きいということです。そんな高い税率まで引き上げるのが我が国の目指すべき方向とは断言できませんが、少なくとも少子高齢化社会の先頭を走る我が国の、社会保障の安心を強化するために、消費税率の引き上げは避けては通れないことなのです。

皆様のご意見をお寄せいただければと思います。

衆議院議員
たじま要 拝

かなめーるのお申込みはこちらから

関連記事

記事はありません