【現地本部長日記】「除染は復興の第一歩」

掲載日:2011.07.19

国の「除染」に関する基本的考え方が示されました。現場としては再三にわたって急ぐように要請をしてきましたが、しびれを切らした市町村や福島県が先行して除染に取り組みを始め、それの後追いという形で7月15日に国が発表をしたものです。

中身を見ると、除染の具体的な仕方、その際の気をつけること、除染の際の被ばく、そして廃棄物等の処理の仕方、などについて記述があります。ひとつ明らかになったことは、除染活動に伴う(作業者の)被ばく線量は少ないということです。独立行政法人JAEA(日本原子力研究開発機構)がその評価をしているのですが、雨どいの清掃、雑草の除去、側溝の清掃、軒下の土の除去の4つの作業をそれぞれ1時間ずつ行った場合の被ばく量は4.1μシーベルトということでした。

被ばく線量は少ないと言っても、県民はそれでなくとも他県よりは高い線量を被ばくしているわけですから、自分たちで除染をするべきかどうか、判断をしなければいけないと思います。被ばくをしていない業者に頼むやり方も考えるべきかも知れません。また今回示された考え方は、あくまで「警戒区域及び計画的避難区域を除く」という但し書きが付いていますので、これら汚染度合いが高い地域については、また別の考え方が後日示されなければなりません。いずれにせよ、福島県の復興は除染抜きには考えられず、「除染は復興の第一歩」という気持ちで取り組んでまいりたいと思います。

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