変えるのか、変えないのか

掲載日:2021.10.01

 自民党の総裁選挙が、見事に自民党らしい結果に終りました。岸田さんが「新しい」自民党の顔になり、次は総選挙が目前に迫っています。今回の総裁選は、一時、河野さんが圧勝するのではないかと観測され、かつて「自民党をぶっ壊す」と豪語した小泉元総理を彷彿しました。しがらみを断ち切って本気で自民党を変えてくれるのかもしれない…自民党員の中ではもちろんのこと、その他の圧倒的多数の国民の中にもそのような期待感は多少なりともあったと思います。誰もが今の自民党のままではいけないと強い危機感を感じているのです。しかし案の定、組織としての自民党はそんな事は決して許しませんでした。全国の党員が圧倒的に支持をした河野さんではなく、「アベスガ」路線継承の安全運転の岸田さんを国会議員が派閥政治の中で選んだのです。この一連の顛末が全てを物語っています。自民党は決して変わらないのです。そして、自民党では日本も決して変わらないのです。その後の人事を見ても、驚くような復古体制です。利権金権政治も、世襲政治も、忖度隠蔽改ざん政治も、自民党という政党の伝統文化のように今後も全て脈々と受け継がれていくことでしょう。不都合な真実は何一つ暴かれることなく、そしてこのままでは日本はますます衰退を続けることでしょう。
 でも、実はこれで良かったのかもしれません。日本では今、コロナ禍の中、国民の命を守るはずの政治にも見放され、200名以上の方が自宅で命を落とされています。およそ先進国では考えられないようなことが現実に起こっているのです。変われない自民党とともに、このまま命すら守られない国として衰退する道を選ぶのか、それとも腹を括って、新しい道を選ぶのか、明確な2つの選択肢がいま示されたと言うことです。確かに、過去の延長線上の方が、多くの人にとっては慣れ親しんできた道であり、楽な道です。しかしそれは明らかに「茹で蛙」への道です。水の中にカエルを入れてその水をじわじわと温めると、そのカエルはゆっくり上昇する水温の変化に危機感を感じず、決して「飛び出す」決断をせず、最後はそのまま熱湯の中で茹で蛙になって死んでしまうと言う例え話です。私たち立憲民主党は「変えよう」をスローガンに掲げています。日本国民が「茹で蛙」の道を選ぶのではなく、今度こそ変える(カエル)勇気と覚悟を持ち、変える決断をしていただけるよう、私たじま要も引き続き精一杯の訴えを続けて参ります。

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