カギはやっぱり「教育」だ

掲載日:2019.09.04

来月上旬からの国会を控えて、今月オーストラリア視察を予定していますが、同国で100年近く続いている「罰則付き義務投票制度」についても調査をして参ります。わが国の低い投票率は世界最低の水準であり、もはやこれ以上の改革先送りはできません。義務化も選択肢の一つとして、特に18歳からの選挙権が定着をした今こそ、まずは高校・大学等での主権者教育を強化すべきです。また親元を離れている大学生が実家から住民票を移していないため投票が困難であると言う具体的問題も早急な解消を目指します。

最近の日韓関係の悪化を受けて、改めて両国の歴史につき色々な資料に当たっています。中でも元駐韓参事官・駐タイ日本国大使でもあった故岡崎久彦氏による「隣の国で考えたこと」に記されている「日本人は隣国の歴史と現状についてあまりに無知にすぎるのではないか」という問いかけは耳の痛い指摘です。国会でも兼ねてより何度も指摘されておりますが、初等中等教育における近現代史教育の充実を図る必要があります。自分自身の経験でも、歴史の授業は近現代史が一番手薄であった印象です。

主権者教育や歴史教育と並び起業家教育も喫緊の課題です。ベンチャーマインドが極めて低い日本の現状を改善し、今からでも多くの起業家を育てなければ、人工知能を始めイノベーションが進む今後の世界において、私たちの「飯の種(成長や豊かさの糧)」を次々と他国に持って行かれることになります。昨年経済産業委員会でこの問題を取り上げ、地元千葉市でも小中学校への起業家の出張授業を実現させました。今年はその教育をさらに多くの小中学校へ広げられるよう教育委員会にも働きかけて参ります。

我が国の教育について全般的に言える事は、人生100年と言われる時代、生涯教育の環境を整備することの重要性がますます高まっていることです。多くの先進国では社会に出てからも大学などの高等教育機関に戻る人の割合が高くなっていますが、日本では大学などに戻って学び直す国民の比率は高くありません。誰もがコストを掛けずに、望むときに学び直せる社会、人生二毛作・三毛作を支える「生涯教育」立国を目指して参ります。

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