【現地本部長日記】「循環注水冷却と冷温停止」

掲載日:2011.06.28

昨夕からいよいよスタートしました。待ちに待った、ということが言えるのだと思います。これまで1号機から3号機には、外から水を入れ続けてきましたが、そのことによる汚染水の増大が悩ましい課題でした。今回、それを「循環」注水にするということは、今後の冷却継続と汚染水の増加防止との両方を一度に実現する、重要な一歩であり、7月中旬目途のステップ1の完了への大きな前進と言えます。このステップ1の後も循環注水冷却が順調に進めば、ステップ2は3から6ヶ月で完了し、遅くとも来年1月には待ちに待った「冷温停止」状態が達成できるはずです。

なお、昨夕、スタートしたこの循環注水冷却は、わずか1時間半後には故障でストップしてしまいました。新しいことをやる度に残念ながら色々つまづくわけですが、本日15:55に再開したとの一報が入りました。また、この故障について迅速に情報が届かず、たまたま私が生出演していた昨晩の福島テレビの番組では、故障停止についての報告ができなかったこと、この場をお借りしてお詫び申し上げます。

(29日追加)
ツイッターからご質問がありましたので、追加します。この循環注水冷却というのは、福島第一の広大な敷地にタンクや装置を置き、一号から三号までの建屋を繋ぎ込んで、それら全体を循環させています。圧力容器は全て漏れているため、本来の循環はできません。

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