【現地本部長日記】「現金給付の難しさ」

掲載日:2011.07.09

今日は、細野大臣と福島市内と郡山市内の避難所を訪ねた際に、避難元の自治体の町長さんから切実なお話を伺いました。二次災害と申しますか、東京電力からの一時払い金や義捐金を受け取ることで、その家族が崩壊に向かう事例が起きているというのです。

現金給付の問題は、これまで、世帯単位で定額支払をしていまして、これが不公平ということで、これからは個人単位での定額支払がされることとなりました。これは一歩前進です。しかし、もう一つ問題が残ります。一度に大金が振り込まれた結果、そのお金を遊興などにつぎ込んでしまうケースが後を絶たないというのです。生活が苦しいはずなのに、と思うかもしれませんが、ストレスの多い生活の中で、突然、大金を受け取った方々の中に、自制が効かず、あるいは金銭感覚が変になって、浪費してしまう人が出てくることがあるのも無理からぬ話だと感じます。

そこで首長さんからのご提言は、毎月の小額による分割支給をして欲しい、というものです。例えば、二回目の一時払い金は、一人30万円上限ですから、3世帯、4世帯同居が多い地域であることを考慮すると、今の制度のままですと、今回の方が前回以上に同一口座に大金が振り込まれる可能性があると言えます。それを10回に分けて、という風に振り込むというご提案です。

確かに手間が増えるので、東京電力は難色を示すものと思われます。しかし、もし単なる手続きの問題なのであれば、是非これも私から提言をしていき、悲しい二次災害が起きないように努力をしたいと思います。

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